薄毛や抜け毛に悩みを抱えている方は、男性だけでなく女性にも増えてきているのを知っていますか?薄毛の悩みは男性のものと思われやすいですが、女性にとっても老化やストレス、ホルモンバランスの影響など、さまざまなことが薄毛の原因となっています。男性よりも女性の薄毛で悩んでいる方は少ないように感じますが、日本人女性の1000万人が症状を抱えているといわれ、10人に1人が薄毛や抜け毛に悩んでいるという事実には驚きですよね?
特に近年では、男性だけでなく、女性が社会で活躍することから、仕事と家事や育児を両立させなければならないことが多くなり、ストレスが溜まりやすい生活を送っている方も少なくありません。さらに、女性はカラーリングやパーマなど繰り返し行っていることもあるため、髪に負担がかかりやすくなっているのです。薄毛は放っておくと進行が進み、治療が難しくなっていきます。女性の場合、恥ずかしがって医療機関に行けないという方もいますが、その原因によって症状や治療法も変わっていきますので、病院やクリニックに相談をしてしっかりと原因を把握することが大切です。
女性の薄毛の症状には、たくさんの種類があり、薄毛や抜け毛の原因として最も多いのが、瀰漫(びまん)性脱毛症です。瀰漫(びまん)性脱毛症は、分け目や頭頂部から、全体的に透けるように薄くなっていく症状で、ホルモンバランスの急激な変化によって引き起こされ、更年期や過度なダイエットによる栄養不足が関係しているといわれています。ホルモンバランスの影響を受けて起こる症状には、FemaleAGAといわれる女性の男性型脱毛症(FAGA)もあり、男性型脱毛症といわれるAGAは、男性ホルモンの影響や遺伝によって薄毛になっていく男性特有の脱毛症ですが、加齢やストレスによって、女性もホルモンバランスが崩れやすくなり、男性ホルモンが多くなっていくことで、女性特有のFAGAに悩む女性が多くなっています。瀰漫性脱毛症と同じく、過度なダイエットや食生活の乱れなどからもホルモンバランスを崩し、FAGAになってしまう方もいます。
脂漏性(しろうせい)脱毛症は、ホルモンの影響で皮脂の過剰分泌することで起きる脱毛症で、皮脂は皮脂腺から分泌され、汗と混ざる事で皮脂幕を作り、皮膚の表面を守ります。しかし、ホルモンが異常に分泌してしまうと、毛穴を塞いでしまい、炎症を起こすことで、脱毛症を誘発してしまう可能性があり、ひどい場合はマラセチア菌(癜風菌)が毛穴に付着し、皮膚炎を起こす危険性もあるので、早期の治療が必要となります。
脂漏性(しろうせい)脱毛症は、極まれな症状のため、脱毛症の悩みの1%程度といわれていますが、FAGAとの違いは、脂漏性(しろうせい)脱毛症は、毛穴から皮脂が大量に分泌されているため、目で見てわかるほど毛穴が皮脂で塞がれていて、頭部の皮脂を除去してもすぐにまた、皮脂でベタベタとしてしまうのが特徴です。
他にも、髪の毛が長い人が、ポニーテールなど髪の毛をひっぱるように結んでいることが原因で起こる牽引性(けんいんせい)脱毛症や、出産後に一時的なホルモンの変化によって起こる分娩後脱毛症がありますが、分娩後脱毛症は一時的なものなので、産後半年程度でまた髪の毛が生えてくるようになります。円形脱毛症のように一部分が円形型に抜け落ちてしまう脱毛症もありますが、どの脱毛症も自己判断で症状を判断するのは難しいですし、脱毛症は早期的な治療を行うことで効果を発揮することがあり、治療にかかる費用や治療期間も少なくなっていきますので、薄毛や抜け毛の傾向が見えてきたら、すぐにクリニックなどの医療機関を受診してみてはいかかでしょうか?